年金加入履歴に基づく「くらしと仕事に関する中高年インターネット特別調査」の概要と調査客体の特徴等について
年金加入履歴に基づく「くらしと仕事に関する中高年インターネット特別調査」は、1941年4月2日から1957年4月1日までに生まれた全国の公的年金加入者(船員保険および共済組合に加入実績のある者を除く)を対象とし、①「ねんきんネット」から入手できる行政データ(年金加入履歴や賃金履歴など)の転記、②転記事項をベースにした回顧パネル調査(転職状況、結婚、出産、両親との同別居など)、③現時点のくらしと仕事に関する調査、の3つを、インターネットを通じて同時に実施したものである。本稿では、この調査の概要を解説するとともに、その基本項目に関する集計結果と公的な統計調査結果とを比較することによって、本調査におけるサンプルバイアスなど調査客体の主要な特徴を明らかにした。特に、過去2回にわたって実施した同様の手法による調査と同じく、高学歴者等への偏りが観察されたものの、15歳から直近時点まで、古くは1950年代までさかのぼり最長57年間に及ぶ、ほぼ完璧なパネルデータを一挙に入手することができたことを確認した。このような超長期にわたる、ほとんど欠落のないパネルデータは、本調査シリーズを除くと、日本には過去に例がなく、また世界にもわずかな例があるだけの稀有のデータである。
Extent: | application/pdf |
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Series: | |
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Type of publication: | Book / Working Paper
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Notes: | Number 608 16 pages long [47]p |
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Source: | |
Persistent link: https://www.econbiz.de/10011015066